アッと驚く単位円の使い方

例えばこんな問題をよく見かけます。

問) sin15+ cos105-cos195+sin255 の値を求めよ。(15°105°などを単に15、105などと表しています。)

   ・・・・・・・

さて、皆さんはこのような時どうするでしょうか? ・・・続く

多くの方は  sin(90+θ)=-cosθ や sin(180+θ)=-sinθ などの公式を使ってそれぞれの項を0~90°で表せるように変換するのではないでしょうか?

でも、その解き方はとても大変ですね!

第一に、どの公式を使うのか、という判断で悩んでしまいます。

さらに、公式を正確に思い出せるかどうかも怪しいものです・・・・

 

では、この問題を「変換公式をいっさい使わずに」解いてみましょう。

使うのは公式ではなく、「単位円」です。

まず最初に単位円に15、105、195、225を記入してみましょう。それぞれがx軸y軸と15°ずつずれた位置にあることがわかります。(そうでなければこの問題は解けません)

15°→x軸の正の向き+15

105°→y軸の正の向き+15

195°→x軸の負の向き+15

255°→y軸の負の向き-15

 

そこで、第一象限の15°についてsinとcosの値について考えてみます。

sin15やcos15の値は最後までわからなくて構いません。たとえば、sin15の値をaとし、cos15の値をbとおいてみましょう。

すると、cos105、cos195、sin255 などの値が全てaとbで表せてしまいます。

例えばcos105は-a

cos195は-b

sin255は-b, と表すことができます。

すなわち求める式の値は

sin15+ cos105-cos195+sin255=a-a+b-b=0

と、一切計算すらせずに求められるのです。

この問題はヤラセで作った問題ではありません。

このたぐいの問題はどんな問題でも同様の手順で解くことができます。

公式は一切使いません。

使うワザはただ単に「単位円を読み取る」ワザだけです。

他の問題でも試してみてください。